開業の準備をしていると、「どんなお客様に来てほしいですか」と聞かれることがあります。考えていないわけではないのに、いざ言葉にしようとすると、手が止まる。
できればいろいろな方に喜んでいただきたい。一人に絞ると、ほかの方をお断りするみたいで気になる。そんな迷いもあるのではないでしょうか。
最初から、きれいな紹介文にしなくてもいいと思うんです。今日は、お客様を分類するより、その方が予約を考える場面から、お店の説明を作ってみませんか。
年齢より 先に、 一日の 場面を。
たとえば「夕方のお迎えまでに、自分の手元を整えたい方」。あるいは「初めてのフェイシャルで、何を選べばいいか相談したい方」。これは考え方の例です。同じ年代でも、必要としている時間や、予約の前に知りたいことは違いそうですよね。
そんな場面を一つ思い浮かべると、案内する内容も少し具体的になります。帰る時刻が気になる方なら、施術時間だけでなく来店からお帰りまでの目安。初めてで迷う方なら、何を相談できて、どの段階でメニューを決めるのか。
お店が実際にできることと照らして、「誰の、どんなときに、何を用意するか」を一文にしてみる。長い宣伝文を作る前に、この下書きがあると、写真やメニューの言葉を選ぶときにも戻る場所になりそうです。
ただし、思い描いた方のために営業時間やサービスを無理に増やさなくても。希望に応えられることと、今のお店では難しいことの両方が見えてくるのも、考える意味だと思います。
計画書の 言葉と、 お客様への 言葉を つなぐ。
日本政策金融公庫の「創業計画の書き方」では、計画書の様式と、創業の動機や取扱商品・サービス、資金計画などを扱う解説動画が案内されています。ここから先は、その資料をサロンの準備に生かす私からの提案です。
書類を埋めるための説明と、お客様に届ける説明を、まったく別のものにしなくてもよさそうです。自分がなぜこのサービスを用意するのかを考えて、それを初めての方にも分かる言葉にほどいていく。立派に見せる言い回しを探すより、実際の準備に結びつく気がします。
今日、一文だけ書くなら「こんな日に、うちのお店を思い出してもらえたら」。まだ願いの形で構いません。誰にでも伝わる完璧な紹介文にする前に、その一人に分かるかを、ゆっくり読んでみてください。
出典:日本政策金融公庫「創業計画の書き方」。確認日:2026年9月24日。https://www.jfc.go.jp/n/finance/sougyou/business-plan/

